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お薦めブックガイド:生き方/人生とは?
ホリスティック(心、身体、魂、全体的)なアロマセラピーの観点から、
そして心の癒し、自分探し、気づき、変容、自己成長全般に役立つ、
お薦め本をご紹介します。
私なりのオススメ度を、☆から☆☆☆☆☆まで☆の数で表してみました。
「パラレルキャリア 新しい働き方を考えるヒント100」ナカムラクニオ著 晶文社 2016年 ☆☆☆
()これは話題のブックカフェ「6次元」のオーナーであるナカムラクニオさんが、
これからの時代の働き方として、いくつかの「小商い」を掛け持ちして働く、
「パラレルキャリア」を提案している本です。
見開き2ページで1つづつ、
全体では100のパラレルキャリアを実践するヒントを、
掲載されています。
私=立野が刺激を受けたヒントも、いろいろありましたーー
・3つのワークバランスを整える
・【飽きる力】を利用する
・【自分メディア】を作り小商いする
・大切なのは【他人を成功させること】
・複雑なことを単純に考える、
等々。
特に「3つのワークバランスを整える」ことーー
・食べるための仕事=ライスワーク
・人生をかけた仕事=ライフワーク
・趣味を活かした仕事=ライクワーク
これら3つの仕事のバランスを整えることが重要という提案は、
私もその通りと、同感します。
「人生をかけた仕事」に全力集中できればベストですが……、
実際それではナカナカ生活が成り立ちにくいですから、
「食べるための仕事」もキープすることも、大切です。
とはいえ、「食べるための仕事」だけになっていると、
その人の「価値観」も活かされず、欲求不満になってしまいますから、
「人生をかけた仕事」と「趣味を活かした仕事」も、やはりやりたいですね〜。
コーチングの用語で言えば、自分の「深い価値観」「存在意義」とつながった仕事を、作っていくということでしょう。
そして全体として重要なのは、これから3年先、5年先、10年先の近い未来……、
少子化・高齢化、そしてITとグローバリゼーションによって、
どうしたって私達の仕事をめぐる環境が、
大変動せざるをえないということですね。
そこで(もちろん、人それぞれに適性や方向性は違っているけれど……)、
「自分はどんな仕事を作っていったら良いのか??」を、探求する旅をするのが良いということでしょう。
本書「パラレルキャリア」も、
「自分はどんな仕事を作っていったら良いのか??」への、
ナカムラクニオさんからの実験レポートなのですね。
「働くっていったい何のためだろう?
お金のため?
幸せのため?
世の中のため?
ある日、そんな疑問の答えを探し、
僕は複数の仕事を掛け持ちしながら、
働くことの意味を見つける冒険に出たのです。
(略)
なかなかわかってもらえないことも多いでしょう。
他人が自分のことを理解できなくて当然。
みんな自分のことを半分も理解できていないんだから。
そして、成功よりも失敗も多いはず。
でもあきらめずに、成果よりも成長を楽しむべし。」
「パラレルキャリア」のあとがきから
「働くっていったい何のためだろう?」と自問し続けることが、
きっと何より大切なのでしょう。
とはいえ、「仕事」イコール人生でもないハズ。
つまりは、「自分の人生、そして働くって、何だろう?」という探求の旅なのです。
そして私=立野も、
「自分の人生、そして働くって、何だろう?」を、
研究し続けています(笑)。
「みんな、どんなふうに働いて生きてゆくの?」西村佳哲著 弘文堂 2010年 ☆☆☆☆
()これは、「自分の仕事」について考える人達数百名が3日間奈良の図書館に集ったフォーラムをまとめた本であり、
特に8名のゲスト+1名の旅人(友廣裕一さん)へのインタビューを軸に、構成されています。
浦河「べてるの家」のソーシャルワーカーである向谷地生良さん、
本当に作りたい本を作る出版社「ミシマ社」の 三島邦弘さん、
ネパールの人々との国際協力「ネパリ・パザーロ」の 土屋春代さん等、
9名の方々に西村佳哲さんがインタビューしているのです。
「彼らにお願いしたのは、
『仕事や働き方について ”論” ではなく、
自分はどうやってきたか、
何を大切にしているかを、聞かせて下さい』ということです。
(略)
本人が本人の話をただ淡々と打ち明けてくれることが、
なぜこんなにありがたく、
力になる感じがするんだろう。」
同書p30「まえがき」から
西村さんの著作の中でも同書は、特に「オープンな、あえてまとめ過ぎない構成」となっているようです。
9名の方々の「自分の仕事」「働き方」「生き方」への考えは、けっこう拡散していて、
何かが正しいとーー指し示されているわけではない。
この「オープンさ」「あけっぴろげさ」が、西村さんの持ち味の一つであるでしょうし、
とても興味深く私は感じます。
そして、「働き方」「生き方」を探求するこれらのインタビューが、
人間の「本能」や、「居場所」、
「地方で暮らすこと」
「関係性」「コミュニケーション」
精神的な症状を含めて「人間の多様性を受け入れること」等々、
さまざまなテーマに複雑にリンクしているのも、
わかるようになってます。
「働き方」「生き方」は現代人にとってとても求められているテーマですが、
これは人間の様々な局面にリンクせざるをえない。
そんな広がりの中で、
「自分はどんな『働き方』『生き方』を選択するのがベストか?」と考えるヒントに、
この本はなるでしょう。
◎「自己啓発」って、何か違うのでは?
(9名のインタビューで)「『自分はこう考えていて』と伝えてくれる人はいたけど、
少なくとも悩んでいる人を助けようとか、救おうとか、
楽にしてあげようといった意図をお持ちの方は、
1人もいなかった」
同書p30
「わからなさが悩みのように映ることもあるかもしれないけど、
この生涯で体験したいのは、他でもない自分の人生です。
(略)
だからきれいな言葉で気持ちよくしたり、
よく出来た思考方法で整理してスッキリさせて、
むしろ ”生きている手応え” から本人を引き離してしまうような働きかけについては、
僕はちょっと遠慮したい。
自己啓発とは、自分が自分で取り組むものであって、
他人から促される類のことではないと思うんです。」
同書p31
私=立野もコーチングやカウンセリングを行っている立場ですが……、
「自己啓発」とか「意識高い系」というのはチョット違うと、考えます。
「自己成長」「変容」「生成的変化」は語りますが、
世の「自己啓発」的なムーブメントの多くは、
人の本来的な在り方としてマズイ部分も感じますよね。
ですから西村さんがこうして「自己啓発」に批判的なのも、
私は心から共感します。
もしかしたら、コーチングが日本の社会になかなか定着していないのも、
「自己啓発」や「インスタントな変化」「意識高い系」レベルの言動やイベントが、
残念ながら多いからかもしれない。
私自身もまったく自戒を込めて書くのですが(汗)、
コーチやコーチングを学んでいる人達は、
もっと深く「自分という存在とは何か?」
「人間存在とは何か?」
「生きるとは、何か?」を掘り下げて哲学しないと、
コーチングは日本社会に今後も浸透しにくいかもしれない。
これもとても繊細・微妙なことですが、
この感覚を理解する人が増えたら良いですね〜。
◎「わきまえ」という重いキーワード
それでは、どうしたら良いでしょう?
行動や意識の「変容」「自己成長」をあなたも求めているとしたら、
「わきまえ」という古くて・重い日本語が、鍵になるかもしれません。
「西村さん 向谷地さんと二人三脚で歩んできた川村先生が、精神科の外来に来た患者さんに、
『治さないし、治せません』と伝えると本に書いてあった。
(略)
向谷地さん それは、最初は『治そう』とか『治したい』と思って頑張っていた精神科医としての、
川村先生独特の ”わきまえ” だと思います。
治るとか回復することの鍵は、本当は患者さんの方にある。
『治せない』と医者が言うことで、
『治る』ことがその人自身のテーマになる。」
同書 p112
これは、精神科医の側が統合失調症の患者さんに「治さない」ですし、
本質的には「治せません」と宣言することで、
患者さんは「自分で何とかするしかないのだ」と自覚し、自立した意識を取り戻す
ーーという意味でしょう。
世間的には、医者や医療側は「治す」存在であり、
患者さん側は「治してもらう」「受け身」の存在ーーと思い込んでいる。
この根本的な誤りを反転しようという言葉なのです。
そして、「わきまえ」とは、
医者の側が「治してあげる」というような視点から身を引いて、
究極的には無力な存在である自分を自覚しているーー
ここにあるわけです。
これは、セラピーやコーチングの現場にもつながるエッセンスかもしれないです。
セラピストやコーチの側が、体験者(クライアント)の悩みや問題を「治してあげよう」「問題解決しよう」と、
リキめばリキむほど「本質 エッセンス」からズレてしまうーー
という現象があったりします。
セラピストやコーチが「わきまえ」を持って、
無力で無知でもある存在をまっとうする時、
体験者(クライアント)の側は、自立的な「気づき」や、
自らの「根源的なエネルギー」を取り戻すことになるでしょう。
あなたは、自らの「わきまえ」をキープしていますか?
ーーそんな風に西村さんに問いかけられているとも、
私は感じました。
セラピーやカウンセリング、コーチング、あるいはヒーリング等を、
実践したり・学ぶ人達にありがちな落し穴への、
とてもナイーブな感受性とオープンさを持つ西村さんからの問いかけが、
この本を注意深く読む時(チュウイ深くですヨ)、
受けとれるでしょう。
「おとなの教養 私たちはどこから来て、どこに行くのか? 」池上彰著 NHK出版新書 2014年 ☆☆☆☆
「自分という存在は、そもそも何だろう……」
ーーあなたはそんな風にあらためて想う時は、ありませんか?
池上彰著「おとなの教養 私たちはどこから来て、どこに行くのか?」NHK出版新書 では、これは人類の永遠の疑問であり、
そこから宗教が生まれ、哲学、歴史学、天文学等の様々な探求が生まれてきたと、書かれています。
それは「リベラルアーツ」とも呼ばれ、
専門分野に細分化したそれぞれの学問・研究を下支えして、
大人としての社会や世界に対する幅広い見識を育てる「学び」なのでした。
そして、2015年この現代を生きる私達にとって必須な「リベラルアーツ」として、
「自分自身を知る」という問いに答える7つの分野を、
新たに池上彰さんが選び直して、ザックリ包括的に紹介しているのが、
この本なのです。
(1)宗教の起源を知る
(2)宇宙の発生と仕組みを知る
(3)人類(ホモ・サピエンス)の発生と旅路を知る
(4)人間と病気、ウイルスと遺伝子の関係を知る
(5)経済学が生まれ、経済学によって世の中が動かされていることを知る
(6)歴史をどのようにとらえれば良いかを知る
(7)そもそも、「日本とは何か」「日本人とは何か」を知る
この2015年という時代状況は、
先の見えにくい、不安定要素の多い混沌におおわれているーー
と言えるでしょう。
だからこそ、です。
地球規模の視野で「私たちはどこから来て、どこに行くのか」を探求するリベラルアーツは、
今を生きる大人達にこそ、必要な「学び」となっているのではないか!
こうした池上彰さんの問題提起は、とても根源的であり、
信頼できるーーと、私もおもいます。
「2015年からこれから未来、どのように生きたらいいか??」
ーーそんな疑問や不安を抱えている大人の方々に、この本をぜひお薦めしたいのです。
私達は常日頃、自分の専門分野や職種、目の前の課題に、
どうしても意識を集めてしまいますが……、
いわば、「地球大の補助線」を意識の内に引くと、
自分の仕事と世界の関係、
自分の人生と地球の関係を結びつけて、考えやすくなるでしょう。
そんな、「地球大の補助線」として、私たちが頼りにできそうなのが、
池上彰さんの宗教から経済、宇宙、政治まで渡る、
ひじょうに広範な見識なのです。
私にとって最も「目からウロコが落ち」て面白かったのは「歴史」についてでした。
歴史とはおおむね「覇権」「勝者」の側からつづられてきた、
勝者の物語がほとんどでしょう。
市井の人物、あるいは「勝てなかった側の物語」は、語られてないのです。
そして、歴史は必ずしも直線的に進歩するものではないーー
ということも、池上さんは語っています。
冷戦が終わっても、世界各地では地域紛争やテロが頻発してますし、
中東や北アフリカで「アラブの春」が起こっても、
市民が自由になるというより、超原理主義が台頭しているわけです。
私たちは歴史と、どうつきあっていったら良いのか?
ーーこれは歴史に対する「メタ視点」、
いわば「メタ歴史観」とも言えるでしょう。
日本やアジア、世界各地の地域の歴史に着目するというよりも、
「私達にとって歴史とはそもそも何であるか?」を意識しつつ、
緻密に歴史の流れをとらえる、ということでしょう。
この「メタ視点」を持ちながら「歴史」をみつめる所が、
私=立野にとっては最も興味深い箇所でした。
こうして、2015年のカオスな時代状況を生きる私達だからこそ、
地球規模の視野のリベラルアーツの学びが、
「これから、どう生きたらいいのか?」
という賢明なヒントを与えてくれるでしょう。
時間と気持ちに余裕を持てる(かもしれない)正月の期間こそ、
この本を読むのは特に向いているカモです。
そしてKindle版もありますので、
iPhoneやタブレッド等にダウンロードして、今スグにでも読められます。
本棚に場所を占めないのもナイスですね。
「希望の作り方」玄田有史著 岩波新書 2010年 ☆☆☆☆
「希望を単なる個人の心の持ちようとして考えるだけではなく、
個人を取り巻く社会のありようと希望の関係に注目してきました」
(本書 pⅲ)
まず、希望を心理学的にではなく、経済学や社会学、社会科学の観点から、
客観的にとらえるというのが、興味深いです。
もちろん、「希望を持てばイイですよ!」と単純に言えないデリケートな面も、実際にはあります。
「希望」を持てれば……毎日を生きやすくなるでしょう。
とはいえ現代社会では、「『希望』なんて想像しようがない」という状況におられる方々も、
少なく無いですからね。
例えば私=立野自身の20歳、30歳の頃を振り返っても…、
自分に対する希望や、社会に対する希望も、
内側ではまったく枯渇してすごしていました。
むしろ現在の自分の方が、「楽観的」になれているようです。
朝起きて、「ただ、生きている」ことに、
感謝を感じつつ目覚める時もあったりします。
何があればひとは……、「希望の光」を感じられるのでしょうか?
本書で玄田有史さんは、「希望」を成り立たせる4つの柱を提唱しています。
(チョットだけわかりやすいように……立野の視点から調整して、まとめます)
(1)ウイッシュ wish:強い願い、気持ち、意図、決意
オリンピック等でアスリートが「最後は気持ちの問題。気持ちで勝つか、負けるかです」
とインタビューで答えたりする、こうした気持ち、願いを持てるか。
(2)サムシング something:価値観、存在意義
「何とかしたい!」という、自分にとって大切な何か。
(3)カム・トゥルー come true:実現に向かうステップ
希望を実現する方向に近づくための道筋、段取り。
可能性を高めるための学習や、情報収集。
(4)アクション action:行動
勇気を持って、実際に行動を起こすこと。
なるほど〜、
この4つの柱を少しづつでも持てれば、
ひとの内面で「希望」が自然に湧いて来そうですね。
あるいは、「4つの柱は、自分にとって今、どんなことがある?」と振り返れば、
「希望とつながる自分」を、生み出せる可能性がある。
私の観点では、これはほとんどコーチングのアプローチでもあります。
この「4つの柱」を見直すことが、
いわば、希望のコーチングにつながっているかもしれない。
そして本書を一段と味わい深くしているのは、
さらに以下のような玄田有史さんの洞察があるからです。
「希望とは何かを真剣に考えれば考えるほど、すぐには答えのみつからないものです。
(略)
希望とは探し続けるものであり、模索のプロセスそのものです。
そしてみつけたはずの希望も、多くは失望に変わり、
また新しい希望を求めた旅が始まるのです。」
(本書 p128)
「希望」は、簡単にはみつからないかもしれない。
それでもタフに探し続けることに、意味があるのですね。
「だとすれば、希望にはどうすれば出会うことができるのでしょうか。
(略)
(政治思想史の専門家である宇野重規さんは)
希望は『あえて迂回し、距離を取ること』によって出会えるもの、と述べました。
つまづいたり、じっと待ってみたり、
ときにはあえて遅れてみる。
(略)
自分自身もまだ気づいていない『何か』と出会うためには、
そんな無駄にみえるものにあえて挑むことが、
むしろ積極的な行為となるのです。」
(本書 p128)
最短距離を行こうとするよりも……、
あえて「ムダ」を受け入れる知恵も、あるようです。
「迂回し、距離を取ること」にも、
希望に出会う回路はあるかもしれません。
おおらかに視野を広げつつ、「ムダ」への受容性も持って……、
「希望」に出会う旅を始めてみましょうか!
「希望」を洞察し・探求することは、簡単ではないですが……、
あなたの生き方や人生を、
きっと数段深く、色鮮やかな世界にするでしょう。
「スターバックスCEOだった私が 社員に贈り続けた31の言葉」岩田松雄著 中経出版 2012年 ☆☆☆☆☆
もし、あなたがどこかの会社の一員として働いているなら……
どんな「会社」であったら、「店舗」であったら、「プロジェクト」であったら、
理想的に・幸福に働けるでしょうか?
もし、あなたが経営者あるいは個人事業主であるなら……
どんな「会社」であったら、どんなビジネスを作れたら、
理想的に・幸福に働けるでしょうか?
この岩田さんの著書「スターバックスCEOだった私が 社員に贈り続けた31の言葉」中経出版刊は、
仕事の中で「自分はこれでいいのだろうか??」と、
疑問を持っている多くの人達に、
かろやかな風のように、ヒントと元気を与えてくれる本です。
さまざまなヒントや助言が書かれている中で、
やはり岩田さんの「核心」であるのはーー
「人生にミッションを持とう」
そして、「自分のミッション(使命であり存在意義)を探求し続けよ」
ということのようです。
「ミッション」というと、わかりにくく感じられるかもしれませんが……
お金のため……だけはなく、
ただ生活するため……というのでもなく、
何か自分の深い「生きる意義」とつながりながら、
仕事をしたい、あるいは仕事を創造したいーー
ということでしょう。
すると岩田さんの言う「人生にミッションを持とう」という言葉も、
受け入れやすく、身近に感じられてきませんか?
あなたの「ミッション」をみつけるシンプルな方法
そんな「ミッション」をあなたが実際に見つけるにはーー
「自分の好きなこと」
「自分の得意なこと」
「人のためになること」
これら3つの重なる部分に、その人ならではの「ミッション」がみつかるはず、
と岩田さんは書いてます。
ウ〜ン、ナルホド〜〜。
ただ私個人の観点で正直に言いますと……
「人のためになること」が、最もわかりにくく感じます。
これはおそらく、「社会的なニーズがあること」とも言えるでしょう。
社会的なニーズがあるから、人から買ってもらえ、
仕事として成立しやすくなる。
「人から確かに求められていること」を冷静にみつめることも、
大切なのですね。
ここも、「ミッション」が地に足の着いたものになるポイントではないでしょうか?
そして、現状では、
「ミッション」につながる部分はひとかけらも、自分は持っていないーー
という方も、おられるかもしれないですね。
私=立野自身も、
自分の方向性がまったくつかめなくて、苦しんだ時期が長かったので、
そのお気持ちも、よくわかります。
そんな時は1時間だけ時間を確保して、
リラックスした状態で、
「自分の好きなこと」と「自分の得意なこと」を、
見つめ直し・書き出してみるのは、いかがでしょうか??
チョットしたことでも、「好きなこと」「得意なこと」が、
何か自分の存在意義として(生きている意義として)、
思い出せると、楽しくなりますよ!
さらに岩田さんの「ミッションを探求する働き方」は、
ビジョン・クエストのような深遠な世界にも、
通じているようです。
「自分が何者であるかを知り、
どこへ向かうのかを知り、
人に尽くす気持ちを忘れずにそこに向かえば、
この旅路は恐れの少ない、より充実したものになるだろう」
スターバックスの元役員であり哲学的バックボーンでもある、ハワード・ビーハーの言葉です。
こうして私達は、「恐れ」や「不安」から解放されて、
充実した人生を「楽しんで生きる自分」になれるのです。
「女性のための瞑想ーー12のシークレット」カミール・モーリン、ローリン・ローシュ博士共著 発行:UNIO 発売:星雲社 2006年 ☆☆☆☆
( )もしもあなたが、「自分って何だろう?」と感じている女性なら……、
「自分らしさ」を探している女性ならば、
「女性のための瞑想ーー12のシークレット」カミール・モーリン、ローリン・ローシュ博士共著
を、私はぜひお薦めします!!
本書では、
「あなた自身に還る」=女性のための瞑想(メディテーション)と、言ってます。
メディテーション、瞑想や内観、といいますとーー
「ジッとした姿勢で、
自分を厳しくコントロールしなくてはならないもの」
と、思われているかもしれません。
こうした伝統的な瞑想(メディテーション)スタイルではなくて、
あるがままの感情や官能性、
女性ならではの月経周期や、
更年期から閉経、老いに向かう過程も、
「女性性を深めるメディテーション」とできるというのがーー
本書のカミール・モーリン、ローリン・ローシュ博士のスタンスであり、
とても興味深いことです。
ですから、「今、現在のあなた」をそのまま感じ・味わうだけで良いのですね〜〜。
私も、瞑想(メディテーション)は、食事や睡眠と同じくらい、
人間にとって基本的な生活の要素と、考えています。
(こうして2004年1月から、「新月と香りの会」というグループでのメデイテーションの会を、私も運営してきました)
心をリラックスして、安定して生活するのに、
日々のメンアタルケアとして、
定期的に瞑想(メディテーション)するのは、とても良いです。
ただ、女性ならでは「瞑想(メディテーション)しずらさ」も、あるようなのですね。
女性の人生は多くの面で、
女性ホルモンの分泌バランスに影響を受けているからです。
人によって個人差はありますが……
月経周期に関連した状態や、
感情の大きな揺れ、イライラや、
様々な影響が、心の面でも身体でもあります。
更年期から閉経、老年期に向かう時の、
女性ならではのメンタルの課題もありますね。
本書では、女性のための瞑想のポイントとして、12の「シークレット」を提案していますーー
- 感覚を祝いましょう
- 本能を讃えましょう
- 内側の主権を求めましょう
- 自分にやさしくなりましょう
- 内側のサンクチャリにとどまりましょう
- その呼びかけに応えましょう
- 自分のリズムに乗りましょう
- 自分のあらゆる部分にイエスといいましょう
- シンプルさにやすらぎましょう
- 深みを怖がらないようにしましょう
- 自分のからだを愛しましょう
- 楽しく暮らしましょう
やさしい言葉で書かれていますし……
ひとつひとつ実践すれば、
女性にとって人生の充足感を高めてくれるでしょう。
著者のローリン・ローシュさんは1968年から、カミール・モーリンさんは1972年から瞑想や心理学に関わってきたそうですが、
1960年代以降、アメリカで行われて来た様々な心理的なムーブメントの最良の部分が、本書には集約されているのではないでしょうか。
私自身もグループ・メディテーションのファシリテーション(進行役)をしていて、
「内面を感じる時の、女性ならでは難しさ」「わからなさ」もあるらようだーーと、時々感じています。
この面で私にとっては、本書はとても反省させられ、同時に学ばされることの多いものです。
「私の老年期は、これまででいちばん幸福なときのひとつだわ。
(略)
老年というのは楽しいものになりうる、
ふざけて、勝ってきままで……
でも、そうなりうるんだということを、
みんなに伝えたいの。
自分たちが言われてきたことの多くは
全然本当じゃないのよ」
著者の祖母ジェーンさんの言葉 p114から
……こんな風に随所に、
著者の周辺で「女性のための瞑想」を実践してきた方々の言葉も、
挿入されているのも、素晴らしいです。
ジェーンさんの言葉から、
瞑想(メディテーション)や「女性性」というテーマが、
一生にかけて探求することであるのが、わかります。
私もこの言葉を、実家の母親に伝えたくなりました(苦笑)。
「人生をやり直せるならわたしは もっと失敗をしてもっと馬鹿げたことをしよう 原題:Still Hear:Embracing Aging, Changing, and Dying」
ラム・ダス著 VOICE 2001年 ☆☆☆☆☆
1960年代のカウンター・カルチャーそして意識の世界の開拓者の1人 ラム・ダス氏が、
自身年をとり、脳卒中を体験して「老い」と「死」と向き合い、
これをポジティブに語った本。
深いレベルで揺さぶられる。
ラム・ダスの人生を描いたドキュメンタリー映画「Fierce Grace」があり、これはビデオ/DVDでも入手できる。
Youtubeでこんな動画ファイルもみつかりました
●Ram Dass- Fierce Grace-SubEsp
タオイズムについてはいろいろな翻訳が出ているが、最近の読みやすいものとしては、加島祥造氏による翻訳の、
全訳「タオ−−老子」ちくま文庫 や「タオ・ヒア・ナウ」PARCO出版 が読みやすい。
「ライフ・レッスン」
エリザベス・キューブ ラー・ロス / デーヴィッド・ケスラー著 角川文庫 2005年 ☆☆☆☆☆
ターミナルケア(終末期医療)のパイオニア的存在であり、「死ぬ瞬間」の著者であるエリザベス・キューブラー・ロス氏が、
死にゆく方々から学んだ数々の智恵を、
「愛」「人間関係」「喪失」
「力」「罪悪感」「時間」
「恐れ」「怒り」「遊び」「忍耐」
「明け渡し」「許し」「幸福」
「最終レッスン」「ほんものの自己」等、
15のレッ スンとして、まとめた本
「愛に関する 十二章」
五木寛之著 角川書店 2002年 ☆☆☆
平易に伝える言葉を学ぶのに、五木氏の文章はひじょうに参考になります。
あまりにもサラリと書かれているけれども……
読む者の持つ経験や智恵によって、見え方がガラリ変わってしまう文章。
「あなたが死ぬまでは」
和尚著 1997 ☆☆☆☆☆
スーフィズムの詩を題材として語られた、和尚の講義録。
和尚(ラジニーシ)についていろいろな観点や評判はあるでしょうが……
この本はあまりにも素晴らしい。
「導師(マスター)とはひとつの大いなる死だ。
もしあなたがたに、師を、その愛を、
その祝福を通過することができたら、
あなたがたの肉体は死ぬ、
精神は死ぬ、
あなたがたのエゴは死ぬ、
ーーすべて死にうるものは死ぬ。
ただ死ぬことのありえないもの、
”死なきもの”だけが残される。」p7
「こころの扉を開く旅」
カルキセンタージャパン 2006 ☆☆☆☆☆
( )「降りて行く生き方 副題:『べてるの家』が歩む、もうひとつの道」
横川和夫著 太郎次郎社 2003年 ☆☆☆
北海道浦河町にある、小規模通所授産施設・共同作業所・共同住居・有限会社からなる精神障害を抱えた方達の共同体「べてるの家」と、そのメンバーの方々の 記録。
そこでは「当事者性」を基本として、当事者同士で支え合いながら、思いを言葉にして「語ること」を大切にしている。
当事者自身が語ることから症状は軽くなり、自分らしく生きることを取り戻す。
「うつの世界にさよならする100冊の本 本を読んでココロをちょっとラクにしよう」
寺田 真理子, 佐藤 伝 著 ソフトバンククリエイティブ 2007
この本では、いろいろな本と出会うことで、
薬に頼らないで、「うつ」から恢復した寺田さんの体験を基として、
とっておきの100冊の本を紹介されています。
さりげなく、穏やかな雰囲気に包まれた、軽やかな本。
でも実は奥深い配慮がなされているようで……とても参考になりました。
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