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脳と香り〜心は全身に遍在している

屋久杉

「立野さんのセミナーでは、脳の話もするんですか? アロマなのに??」

先日、男性参加者の方から、こんな質問を受けて、
かえって私の方が、新鮮な衝撃を受けたのです。
多くの男性達にとって、「脳」とアロマや嗅覚の関係は、つながっていないようですね。

今日は、脳と香り、嗅覚について、お伝えさせて下さい。

嗅覚は五感の中でも本能に近い原始的な感覚であり、感情や記憶をよく引き出します。
それは、匂いを持った分子が鼻に入ってきた時、
鼻孔の奥のある嗅上皮から嗅神経を経て、
「は虫類の脳」とも呼ばれる古い脳である、大脳辺縁系にダイレクトに伝わるからです。


大脳辺縁系には、視床、視床下部、海馬が含まれているので、
感情、記憶やホルモン(内分泌系)の反応が、
起こりやすくなるわけです。


……と、ここまでは、アロマテラピーとしてはごくごく基本的なお話。
さらに私ならではの研究成果と仮説を、ご紹介したいのです。

実は、私の持っている特技のひとつなのですが(苦笑)、
「その時その時に、脳のどの部位が活性化しているか?」
ーーリアルタイムで把握することができます
(大概ということです)。


例えば、ある香りをかいでいると、
「側頭葉がジワジワする」とか、
「右脳左脳を繋ぐ部分=脳梁辺りが、何かを感じる」とか……
私のワークショップでは、いつもこんな風に話しています(苦笑)。

瞑想や整体、気功を学ばれている方々には、
身近によくわかる感覚でしょう。
不思議におもわれるかもしれませんが……
それほど特別なことではないのです。

こうして脳の活性化部位を、
いろいろな精油をかぎながら試してみますと、
脳の香りに対する反応は、大脳辺縁系、視床、視床下部、海馬だけではなく、
いろいろな部位が連合しながら、
その時々に複雑にわき起こっているはずーー
というのが私の見解です。

さらに言えばーー
「ひとの心は脳だけではなく、全身あちこちに遍在している」と考えます。
つまり、心=脳ではないのです。

( )

久垣辰博(東京大学大学院準教授)もこう書いていますーー
「感情も、脳の回路の働きを介して脳の中で発生し、
体とは無縁のものだと、
一昔前は、考えられていたかもしれません。
(略)

現在では、『感情というものは、脳の中で生まれ、
体の中を駆け巡る全身的感覚である』と、とらえられています。

体の変化を伴わなければ、私たちは、感情を感じとることはできません。」
(脳が喜ぶ生き方 講談社+α新書 p5から)

朝起きて、まだ夢の記憶がある時、
私はその「夢」に戻って行って、夢の体験をワークし、
夢からのメッセージを受け取ろうとします。

この時、起きたまんまで身体を動かさないのが、
夢を思い出しやすくなるコツとなります。
つまり、身体、臓器、筋肉、骨格、姿勢、動作などにも、
記憶や感情が保持されているのではないでしょうか。

これは「量子脳」と呼ばれる考え方ですが、
最新の脳科学やコンピューター開発も、
次第にこの方向に近づいて来ているようです。

こんな風に私のイベントでは、
脳科学とアロマ、
さらにはコーチングや意識変容までつなげて、お話しています♪



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